父は20歳でハワイを離れ、それ以来一度も戻らなかった――そんな父の過去から届いた思いがけない荷物を見た母は、顔面蒼白になった

父の色あせた海辺の写真は、何年もの間、我が家のがらくた引き出しの中にしまわれていた。けれど、その写真に写るある一団の人々の部分だけは、父の親指が何度も触れたせいで、ほとんど擦り切れていた。

父が亡くなってから二週間後、差出人の住所が書かれていない大きな荷物がホノルルから届いた。

母はその送り状を見るなり、私の手首をつかんだ。

そして、開けずに捨ててほしいと懇願した。

私はまた、台所のテーブルで写真を手にしている父の姿を思い出していた。

写真は、古い乾電池やテイクアウトのメニュー、ほとんどインクの出ないペンと一緒に、一番下の引き出しにしまわれていた。

そこにはハワイの海辺が写っていた。

色あせた写真の中で、海は灰色に見えた。

ヤシの木が写真の隅へ向かって傾き、左側ではクーラーボックスの近くに、小さな人影が何人か立っていた。

父はゆっくりと写真を裏返した。

「そこって、どんなところなの?」

私が尋ねると、父は顔を上げた。

「雨が暖かいんだ。海は、見える前から匂いで分かる。」

母はカウンターでトーストにバターを塗っていた。

そのナイフが、パンの上でぴたりと止まった。

父はそれに気づいた。

「それで……」と父は写真を置きながら言った。「仕事はどうだ?」

我が家にとって、ハワイとはそういうものだった。

一瞬だけ話題になる。

そして次の瞬間には、誰かが別の話に変えてしまう。

父はハワイ生まれで、二十歳のときに島を離れた。

仕事を求めてオレゴンへ移り、そこで母と出会い、結婚し、そのまま二度と戻らなかった。

一度も。

私は、なぜなのかずっと分からなかった。

幼い頃の父は、ハワイが恋しいとよく話していた。

雨季の嵐。

道端の果物屋。

夜明け前に聞こえる鳥の声。

でも私が成長するにつれて、父がハワイの話をするたびに母が見せる反応に気づくようになった。

母は黙り込んだ。

時には部屋を出ていった。

一度、父が「もう一度、あそこの海を見たいな」と言ったことがあった。

そのとき母は、皿をシンクに置いた。

あまりに強く置いたので、皿が割れるんじゃないかと思ったほどだった。

後になって、私は父に聞いた。

「どうしてハワイの話をするたびに、お母さんは怒るの?」

父はふきんを畳んでいた。

「怒ってなんかいない。」

「絶対に怒ってるよ。」

父は疲れたような目で私を見た。

「母さんのことを分かろうとしてみなさい、アニー。すべての事情を知ったら、母さんを責めたりしなくなるよ。」

あのとき、父が何を言おうとしていたのか、もっと聞けばよかった。

二週間前、父は車で家に帰る途中、対向車線から飛び出してきた車に衝突された。

父は二度と家に帰ってこなかった。

頭では分かっていても、心が受け入れられない出来事というものがある。

身体はすでに現実を生き始めているのに、心だけがそこに追いつけない。

父の靴は、まだガレージのドアの横にあった。

コーヒーマグも、いつもの食器棚に残っていた。

ジャケットも、フックに掛かったままだった。

でも、父はいなかった。

母と私は、お悔やみのカードを整理していた。

そのとき、配達員がやって来た。

箱は異様なほど大きかった。

配達員は玄関先に箱を置き、私に受け取りのサインを求めた。

最初、私は家を間違えているんじゃないかと思った。

だが、送り状を見て息が止まった。

「ギルバート」

私たちの住所。

発送元はホノルル。

しかも、父が事故に遭う三日前に発送されていた。

私が知っている差出人住所はなかった。

私は、配達員が「大丈夫ですか?」と聞くほど長い間、箱を見つめていた。

「うん。」

そう答えた。

もちろん、大丈夫なんかじゃなかった。

私は箱を家の中へ運び込んだ。

「お母さん?」

母がお悔やみのカードを何枚も抱えてキッチンに入ってきた。

そして箱を見た。

カードが腕の中でずれた。

「それ、どこから?」

「ハワイ。」

母の目が、すぐに送り状へ向かった。

「そのままにして、アニー。」

「え?」

「いいから、触らないで。」

「でも、お父さん宛てだよ。」

「分かってる。」

「事故の前に誰かが送ったんだよ。きっと返事を待ってる。」

母はカードをテーブルに置いた。

「捨てて。」

私は母を見つめた。

「本気?」

「お願い。」

母はキッチンを横切り、私の手首をつかんだ。

「捨てて。そんな荷物、最初から届かなかったことにしましょう。」

私は手を振りほどいた。

母の反応のほうが、箱そのものより怖かった。

「これについて何を知ってるの?」

「もう今となっては、知っていても意味のないことよ。」

「お父さんにとっては意味があった。」

「アニー……」

「ハワイの誰かが、お父さんが亡くなる三日前に、洗濯機みたいに大きな箱を送ってきたんだよ。」

「洗濯機じゃないわ。」

私は母を見た。

「じゃあ、知ってるんだね。」

母は目を閉じた。

私はハサミを手に取った。

「やめて。」

テープを切った。

「アニー、お願い。」

段ボールの蓋を開け、何重にも巻かれた梱包紙を取り除いた。

青い塗料。

木。

一瞬、何を見ているのか分からなかった。

残りの梱包材を外した。

そこにあったのは、椅子だった。

古い木製のキッチンチェア。

青く塗られていた。

縁の塗装はところどころ剥げている。

脚の一本は、色の濃い別の木材で修理されていた。

そして、一番下の横木には、何か熱いものが触れたような黒い跡が残っていた。

私は母を見た。

母は、うちのキッチンチェアにゆっくり腰を下ろした。

青い椅子には座らなかった。

「これ、何?」

母は何も言わなかった。

私は椅子を箱から持ち上げ、床に置いた。

椅子は少しぐらついた。

そのとき、座面の下に傷があることに気づいた。

椅子を横に倒した。

そこには、木に深く刻まれた一つの言葉があった。

「GILBERT」

私は口元を覆った。

父の名前。

しかも最近刻まれたものではない。

溝は長い年月で黒ずんでいた。

「お父さん……」

私は椅子を見つめながら、つぶやいた。

「これを、どうすればいいの?」

母は泣き始めた。

指先で目元を押さえながら、私が待つのを見ていた。

そしてようやく言った。

「それは、あの人の椅子だったの。」

「どこにあったの?」

「ハワイ。」

「それは分かったよ。」

母は私を見た。

「あなたのお父さんは、あなたが思っているような育ち方をしていないの。」

父が十代の頃、家庭は不安定になった。

母も、その頃のすべてを知っていたわけではなかった。

父自身も、母にすべてを話してはいなかった。

でも父は数年間、里親の家で暮らしていた。

そこは子供たちが絶えず出入りする、にぎやかな家だった。

玄関には靴があふれ、シンクの横では洗った皿が何枚も乾かされていた。

「じゃあ、その椅子は?」

私が尋ねた。

「台所のテーブルで使ってたの。」

母は椅子を見た。

「同じ椅子が人数分なかったから。ギルバートには、その青い椅子が割り当てられた。」

「どうしてずっと残してたの?」

「だって、あの子の椅子だったから。」

その単純な答えに、私は言葉を失った。

母によると、父はよく冗談を言っていたらしい。

「この椅子は、俺と同じくらい傾いてる」って。

誰かが正式に「これはギルバートの席だ」と決めたわけではない。

ただ、いつの間にか皆が、そこに父が座るものだと思うようになった。

夕食の時間になれば、父の席があった。

朝食になれば、父の席があった。

私は写真のことを思い出した。

引き出しへ行き、写真を取り出した。

「この人たち?」

母がうなずいた。

何年もの間、私はただの海の写真だと思っていた。

でも今、写真の左端に集まる人々が目に入った。

十代の少年少女。

クーラーボックスの横に立つ女性。

砂の上にしゃがんでいる誰か。

父の親指は、その小さな人影の周りだけを何度も擦っていた。

海ではない。

彼らを。

「お父さんは、海を見てたんじゃなかったんだ。」

私が言うと、母は首を横に振った。

「たぶん、違うわ。」

父は二十歳のとき、本土で仕事の機会があり、ハワイを離れた。

誰かに追い出されたわけではない。

里親家族も、父が島を出ることを応援してくれた。

父は、いつか戻るつもりだった。

でも一年が数年になった。

オレゴンでの仕事が生活になった。

そして母と出会った。

私が生まれた。

「じゃあ、どうして戻らなかったの?」

母は窓の外を見た。

「最初は、お金。」

それなら分かる。

「その次は?」

「仕事。」

「その後は?」

母は黙った。

「……あの人は、もう帰るのが遅すぎたと思ってたの。」

「何に遅すぎたの?」

「顔を見せに帰ることに。」

私は眉をひそめた。

「家族だったんでしょ?」

「お父さんは、あの人たちを簡単には『家族』とは呼ばなかったの。」

母は、お悔やみのカードの端を指でなぞった。

「離れている時間が長くなるほど、帰らなかったことが恥ずかしくなっていったのよ。」

馬鹿げているようにも聞こえた。

でも、同時に、ものすごく父らしいとも思った。

「じゃあ、お母さんは?」

私は尋ねた。

母が私を見る。

「何?」

「この話の中で、お母さんはどう関わってるの? お父さんは言ってた。全部知れば、お母さんを責めなくなるって。」

母は椅子を後ろへ引いた。

「結婚したばかりの頃、あの人は何でもハワイと比べてた。」

「何でも?」

「雨。魚。コーヒー。夕焼け。」

思わず笑ってしまった。

「お父さんらしい。」

「正直、うんざりしてた。」

私は笑うのをやめた。

母は自分の手を見つめた。

「私には、あの人がハワイを『故郷』と呼ぶたびに、『ここは故郷じゃない』って言われているように感じたの。」

そこだった。

「それで、どうしたの?」

「ある夜、私は言ったの。『そんなにハワイが完璧なら、どうしてそこに残らなかったの?』って。」

母は青い椅子を見た。

「そのとき、初めて里親の家の話を聞いた。」

母は小さく息を吐いた。

「私は、海やヤシの木と競っているんだと思ってた。」

声が柔らかくなった。

「でも違った。あの人が人生で初めて、『夕食に自分の分もある』と確信できた場所と競っていたの。」

「お母さん……」

「謝ったわ。」

「お父さんは許してくれた?」

「すぐに。」

「じゃあ、お父さんが戻らないようにしたの?」

母は勢いよく顔を上げた。

「違う。」

答えがあまりに早かったので、私は母を信じた。

「何年も、私はあの人に帰るように言い続けた。」

私が十歳のときも、母は旅行を提案した。

父は「お金がない」と言った。

昇進した後も、母は言った。

父は「仕事が忙しすぎる」と答えた。

結婚二十五周年のときも、母はハワイ旅行を提案した。

父は言った。

「もう、知ってる人たちはみんな亡くなってるかもしれない。」

「そうじゃなかったのに」と母は言った。

「どうして分かるの?」

「クリスマスカードよ。」

私は母を見つめた。

「カードを送ってくれてたの?」

「何年も。」

「お父さんは返事した?」

「時々ね。」

「じゃあ、どうして歓迎されないと思ったの?」

母は悲しそうに肩をすくめた。

「カードを見るたびに、離れていた時間の長さを思い知らされたから。」

ある夏、母はついに「私が航空券を買う」と言った。

父は答えた。

「来年にしよう。」

その「来年」は、さらに十年後になった。

私は青い椅子を見た。

「これを送ったのは誰?」

母は答えなかった。

「お母さん。」

母の目に涙が浮かんだ。

「知ってるの。」

「誰?」

母は長い間、答えなかった。

そして、ようやく言った。

「私が頼んだの。」

私は母を見つめた。

「お母さんが?」

「何か月も前に。」

「どうして?」

「家を片づけることになったの。あなたのお父さんが育った家の人の一人に連絡したの。クリスマスカードに書いてあった住所が残ってたから。」

「それで、その人はまだ椅子を持ってたの?」

母がうなずいた。

「私が聞いたら、笑ったわ。」

「何て言ったの?」

「『まだあの変な椅子、持ってるわよ』って。」

私は剥げかけた青い塗装を見下ろした。

母は涙を拭った。

「これをここで見たら、あの人もきっと分かると思った。」

「何を?」

「離れていたからって、みんなの記憶から消えたわけじゃないってこと。」

母は、椅子をうちのキッチンテーブルに置くつもりだった。

そして父に、もう一度だけ聞くつもりだった。

「帰ってみない?」

実際に帰って、みんなに会う。

「帰るのがもっと簡単になる、いつかの架空の年」を待つのをやめる。

椅子が発送されたのは、事故の三日前だった。

父は、それが届くことを知らないまま亡くなった。

私は母を見た。

「じゃあ、どうして捨てろって言ったの?」

母の顔が崩れた。

「だって……あの人が座るはずだったから。」

私たちは、何も言わなかった。

破れた段ボールには、まだ配送ラベルが貼られていた。

その下には、連絡先の電話番号があった。

ハワイ。

私はスマートフォンを手に取った。

「アニー。」

「ハワイの誰かは、お父さんが自分の椅子を受け取ったと思ってる。」

母の視線が電話番号へ向いた。

私は電話をかけた。

四回呼び出し音が鳴った後、年配の女性が出た。

「もしもし?」

私は青い椅子の裏に刻まれた父の名前を見つめた。

「私、アニーと言います。」

声が震えた。

「ギルバートの娘です。」

長い沈黙があった。

そして女性が小さくつぶやいた。

「ギルバートに……娘がいたの?」

一瞬、私は答えられなかった。

「はい。」

私は言った。

「いました。」

女性は震えるような笑い声を漏らした。

「私たちには、何も話してなかった。」

「私にも、あなたたちのことを話してませんでした。」

それきり、二人とも黙った。

彼女の名前はルースだった。

父が里親の家に来たとき、彼女は十五歳だった。

ルースは慎重に父のことを尋ね始めた。

「カードゲームで、まだズルしてた?」

「はい。」

「パパイヤはまだ嫌いだった?」

どうやら父は、私にはパパイヤが好きだと嘘をついていたらしい。

「緊張すると口笛を吹いてた?」

私は母を見る。

母はうなずいた。

「いつも。」

ルースが笑った。

それは、秘密の別人だった父の話ではなかった。

ただ、私が知っていた父そのものだった。

「どうして椅子を残してたんですか?」

私は尋ねた。

「ギルバートの椅子だったから。」

「五十年間も?」

「みんなが使ってたわ。」

ルースは、そんなことを聞かれるのが不思議だというように言った。

「子供たちが座ったり、誰かが脚を壊して修理したり。でも、捨てようとするたびに母が言ったの。」

「何て?」

「『ダメ。それはギルバートの椅子だから』って。」

私は擦り切れた青い背もたれに触れた。

「父は、帰るにはもう遅すぎると思ってました。」

「何に遅すぎるの?」

「戻ることに。」

ルースは黙った。

そして言った。

「誰も、そんなこと言ってないわ。」

母が口元を覆った。

そして私のスマートフォンに顔を近づけた。

「ルース?」

「ええ?」

「あなたたちは、父を恨んでた?」

「時々はね。」

母は目を閉じた。

ルースは続けた。

「でも、空港に迎えに来てほしいと言われたら、私は絶対に迎えに行ってた。」

⸻

電話を切った後、母と私は長い間、青い椅子のそばに座っていた。

一週間後、私はその椅子を自分のアパートへ持って帰った。

母はすぐに反対した。

「アニー、それはお父さんの椅子よ。」

「分かってる、お母さん。」

私は椅子をキッチンテーブルの前に置いた。

翌週の日曜日、母がコーヒーを飲みに来た。

そして、私がその椅子に座っているのを見ると、立ち止まった。

一瞬、私は「そこから立って」と言われる気がした。

でも、母は何も言わなかった。

代わりに、私の向かいに座った。

色あせた父の写真が、私たちの間に置かれていた。

母は写真を裏返し、クーラーボックスの横にいる女性を指差した。

「この人よ。」

「お父さんを育ててくれた人。」

私は小さな人影をじっと見つめた。

そのとき、青い椅子が私の下でわずかに揺れ、床を不規則に叩いた。

母が足元を見る。

「まだ、それするのね。」

「うん。」

母は砂糖入れを私のほうへ押した。

窓の外では、オレゴンの雨がガラスを伝っていた。

私は父の椅子に座ったままでいた。

この記事は気に入りましたか?友達と共有してください。
面白い話